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2018年1月28日(日)13時〜16時30分 広島市南区地域福祉センター 大会議室にて平成29年度高次脳機能障害研修会(主催:広島県リハビリテーション講習会実行委員会  助成:一般社団法人日本損害保険協会) が開催されました。

たくさんの方に聞いていただくために、今年度は同じ内容の研修会を県内2カ所での開催を企画。この日は11月の三原地区の研修会に続き、広島地区での開催となりました。雪がちらつく寒い日でしたが、約140名の参加がありました。

医師で高次脳機能センター長の近藤啓太さんから広島県の高次脳機能障害の支援体制と課題についてお話がありました。リハビリや診断等の医療のことだけでなく、就労の支援をする機関や就労が難しい方が利用できる福祉施設、精神科のデイケア、障害年金の申請にも触れて、支援体制を紹介してくださったことが当法人としてはとても嬉しく思いました。高次脳機能センターコーディネーター高上清人さんからは相談の実情について報告がありました。昨年度260件あった新規相談は、65歳未満の方についての相談が半数以上を占めるとのことでした。地域と連携した相談事例の紹介があり、サポートネットひろしまのことや、障害福祉サービス、相談支援事業所、障害者就業・生活支援センター、広島障害者職業センターなど、地域にいろいろな社会資源があることをお話くださいました。いでした内科・神経内科クリニック院長の井手下久登さんからは昨年から開始しているという高次脳機能外来・デイケアの取り組みについて、NHKで放送された動画を交えて紹介がありました。

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後半は、当法人理事長 家族会代表の濵田小夜子と法人理事で言語聴覚士の本多留美が登壇し、家族相談会の話を中心に、対談形式で講演しました。家族が良い支援者になってほしい、という思いで始めた家族相談会は、現在県内5か所で開催しています。相談会では、グループ形式で経験者の家族が自分のエピソードを話したり、初めて参加する家族の気持ちを受け止めたりしながら、先の見通しを伝えます。相談会に参加した家族が障害の捉え方を学び、良い声かけができるようになってきている事例や、相談会の参加をきっかけに適切なリハビリにつながった事例などを紹介しました。激しい行動障害など、難しい症状に対応できるよう、高次脳センターに精神科の医師を配置するなど、機能の強化やネットワークづくりを要望したいと述べ、まとめとしました。